「色」の作り貯め

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先日の日経新聞にイラストレーター・町山耕太郎氏へのインタビュー記事が掲載されていたのですが、その中に気になる一文がありました。以下に引用。

 

『色づけは、実際に絵の具で色を作り、スキャナーでパソコンに取り込んだものを使う。

ぬらした画用紙に黄色い絵の具をはけでサッと塗ったり、緑のインクをぽとぽと垂らしたり。

同じ色でも質感を変え、300種類は作りためた。

日本経済新聞 2012年9月22日)

 

私はこれまで、イラストレーターの方がどうやって仕事されているのか全く知りませんでしたので、「色を作りためておく」という話は、なるほどと思いました。

必要になったとき、必要な色を作ることはもちろんあろうかと思いますが、あらかじめ自分の感性に合った色、「いい色」のストックがたくさんあれば、いざという時、心強い武器になりそうです。

町山さんは300種類()も作りためてあるそうで、そのパレットの豊かさが、独創的な作品を生む力になっているのだろうと思います。

(私はそもそも、色を300種類も見分けることができないでしょう・・・)

 

 

絵心のない自分が将来イラストレーターになれる可能性はほぼゼロですが、「色を作り貯めておく」という発想には、考えさせられるものがありました。

すぐには使わないし、将来にわたっても使わないかもしれないが、自分の感性に合うものを作り貯めておく。

こういった姿勢は、独創性が求められる現代においては、一般人にとっても重要ではなかろうか、と感じたからです。

アイデアメモや読書記録なんかが当てはまると思いますが、私が真っ先に連想したのは「ブログ」です。

ブログは日々感じたこと、考えたことをまとめたもの。

当然、その人独自の感性、センスが色濃く反映されています。

しかも1つ2つのエントリーが、そのまま何かの成果品になるわけではなく、将来その人が何かを考える際の「素材」となる点も、「作り貯めた色」っぽいなと思いました。

 

 

プロのイラストレーターが色を作り貯めるのと、一般人のブログを結びつけるのは、いささか町山さんに失礼かもしれませんが、ブログの可能性を信じる者の一人として、記事の一つ一つがその人独自の「色」となり、将来の創作につながってほしいと思っています。

300種類の色を見分けることはできませんが、300記事を書くことなら、時間さえかければできると思うのです。

 

 

 

 

「自分が書くことになるはずの原稿は、やはり普段から気にかけていることの整理と集積でしかありません。」

(いしたにまさき著『ネットで成功しているのは、〈やめない人たち〉である』より)